江川邸の棟札はすごい!
江川邸には棟札があります。
この江川邸の棟札は他の棟札と違うんです!
棟札って何?
棟札とはその建物を作った日、作った人、作った理由などが書かれています。
形式的なものはないので、棟札によって様々な特徴があります。
江川邸の棟札の歴史
江川邸の棟札は江川家の16代英親さんが日蓮上人の弟子になるところから始まります。
日蓮上人が伊東に流される
日蓮上人は鎌倉時代を生きた人で日蓮宗を開祖(はじめた)しました。
1261年5月12日。
(日蓮上人が伊豆に流されたときに救出した漁師の屋敷跡に建つの伊東市にある蓮慶寺)
日蓮上人が伊東に流された理由
理由は日蓮上人が書いた「立正安国論」をその時の執権、北条時頼に提出したため、その怒りを買い流罪になります。
内容は他の宗教を攻撃した内容になっていました。
ちなみに英親さんの代から江川家は日蓮宗になり、今も続いています。
そこで江川家の棟札と関係があります。
日蓮上人から棟札を頂く
この時に英親さんは家を新築し、日蓮宗人から棟札を頂きました。
(今の江川邸は1600年に建てられている為、今の建物はこの当時のものではないです)
こちらはコピーしたものを載せています。
このコピー、後に大切なキーワードになります。
日蓮上人が「南無妙法蓮華異経」と書かれています。
こちらは「火伏せ(ひふせ)のお札」とも呼ばれていて、火事にならないと言われています。
棟札を持っていたおかげで江川邸は火事にならなかった
江戸時代は今よりも火事が多く、江川邸に残っている史料でも何度か火事は起きていますが、棟札のある主屋はふしぎと燃えていません。
江川邸の今の主屋は400年以上経っているので、この建物が残ったのはもしかしたらこのお札のお陰だったかもしれません。
(棟札が入っていた棟札箱は江川邸の主屋の小屋組造りの天井の高い場所に今でもあり見ることができます)
私も、僕も棟札欲しい‼︎…どうしたかと言うと…?
江戸時代は火事に悩まされていた人々が多かったようで、この写しを欲しがる人が多かったようです。
そこで、江川家では版画にしたものを刷って渡すことにしました。
今で言うなら、コピーと言ったところでしょうか。
(実際に刷った版木)
1枚渡すのに100回お題目を唱え、1日7枚までしか渡すことができなかったので、簡単に手に入れることはできなかったのでしょうか?
ただし、お札の1枚1枚に想いを込めていたことを感じます。
コピーで効果があるの…?
さて、この今で言うコピーの棟札、コピーで果たして効果があったのでしょうか?
その続きは江川邸でお待ちしております。